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書評 Archive

街へ出よ、本を探そう

  • Posted by: まさひこ
  • 2007年6月30日 23:36
  • ART | 書評
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DTPWORLDの特集の話。

普段はDTP系の雑誌かと思ってあまり手に取らなかったのだけど、タイトルと表紙の雰囲気に惹かれて購入。

どうも最近はデザイン系にシフトしているみたいで、僕が昔立ち読みした頃とは大分変わったみたい。

まず惹かれたのは、佐藤直樹×西野嘉章の対談で写っている「東京大学総合研究博物館 小石川分館」。そこに写っている引退させられた古い標本の数々が、色あせた魅力を感じる。古い標本を集めた分館自体が、荒又宏の世界みたいというか、博物史みたいだ。

ほかにもアートディレクターやデザイナーの原点といえる1冊がインタビューとともに掲載されている。1ページに1冊。3分の2くらいを占める本のジャケットの写真は、どれも表紙を見ただけで中身が気になる1冊1冊。

書店ガイドは本のジャケットをCDのレビューのように並べてあって中身を見に行きたくなってくる。それにしても気になる本はどれも値段の張るものばかり。やはりジャケットを眺めて楽しむばかりか。東京中心で気になりつつも東京は遠いなあとぼんやり。

これ1冊持って神保町に行きたいなあ。

そういや、神保町のエリカは閉店したんだっけなあ。

ちなみに、これ買ったときは気づかなかったけど、友達がこれにテキストを寄せていた。あとで日記で気づく。そういや以前に読んだのかもしれない。だから記憶の奥に残ってたのかもしれない。良い仕事してるなあとおもう。


めかくしプレイ

  • Posted by: まさひこ
  • 2006年8月27日 09:30
  • 書評

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いや、エロい意味じゃなく。
 「100人のミュージシャンがレコードを聴いて発言!」と言う本でね。
 知らなかったんですけど、スタジオボイスやらミュージックマガジンに連載していたんだなあ。スタジオボイス時代はスタジオボイス的というかその読者ならすぐ分かるような人選だなあ。ミュージックマガジンになってから有名無名織り交ぜてだけど妥協はしていないなあと言う人選かな。

 結構めかくしプレイというのも面白いなあ。

 第1回の山本精一さんの話を読んだとき何か感想がが若いなあと思ったら9年前の話だったようで。オウテカのアルバムに「ウォーターメロン?、中西俊夫、違う?でも日本人じゃない?」とか山本精一さんに聞かせる音楽も、感想も若い。多分、当時に読んでても何だか分からなかっただろうなあ。9年の年月はよい具合に年を重ねているのかな。
 めかくしプレイだからジャケットを見せずに曲を聞かせるわけだけど、すぐに当ててしまう曲よりも、当てられない曲の方が面白い。曲を聴いて「吉祥寺か新宿。79年か80年頃の情景を思い出す。」とかその人の感覚でしか残っていない部分が読めるし。「イントロからスティールドラムか。細野さん絡みかな」とかやっぱり色々聴いてるんだなあとか、そういう聴き方になるんだとか。
 連想ゲームのように曲の音像がつかめるので、最近読んだレビュー本の中ではダントツで面白かったです。

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絵葉書/猫にかまけて

  • Posted by: まさひこ
  • 2006年7月10日 21:17
  • 書評

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先週は何もない週末だったので、ハガキを買いに伊勢神宮のおはらい町に行くことにした。
 この前のハガキの返事を今までほったらかしにしておいてと思われるかもしれないが、やはり気分の問題なのだよ。
 今日は夜に軟式庭球をする予定があるので時間があるのだよ。休日の時間があるときに夕食を注文して届くまでの一寸した間に言葉を考えるのは楽しい。そういうことだ。

 内宮の鳥居前町ということで観光客が多いおはらい町だけど、以前はこれほど渋滞はしなかった。確かこの時期はバドミントンも暑くってやってられないと、皆で川へ泳ぎに来れていたから。
 それでも、地元しか知らない最も近い駐車場が空いているかなと行ってみると運良くがら空きで、シメシメと車を止める。
 伊勢型紙の紫陽花の絵葉書とサルビアの絵葉書を買う。
 氷に浸けたラムネが美味しそう。軒下に吊るした、てるてる坊主が梅雨よ、まだ梅雨よと言っているようだった。
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 時間があったので借りてきていた町田康の「ねこにかまけて」を読む。これはたまらん。
 町田節で書かれているけどデレデレの町田さん。それがまたいい。
 

「思いついて装飾的な彫刻の施してある石のバードバスに砂を入れてやると、うひゃひゃ、と笑いながらも、そろっ、と入っていき腰を下ろすと神妙な顔をして小便をしたのである。俺も嬉しくて、うひゃひゃ、と笑った。ヘッケ、うひゃひゃ。俺も、うひゃひゃ」

 小説のように猫が「うひゃひゃ」ですって。でも、これだけ愛情いっぱいの文章で書かれたらさもありなんと思えてしまう。
 それからヘッケの物語なんか涙もの。一気に読みふける。

野口賢雄と樹慶蔵

  • Posted by: まさひこ
  • 2006年7月 3日 22:45
  • 書評

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左:明真大学付属病院の妖怪こと野口教授(フィクション)
中:某農大教授こと樹教授(当然フィクション)
右:純米吟醸生酒「かもすぞ」(ノンフィクション) 

おんなじ大学教授でも大違いですね。
どちらも裏がありそうですけど。

医龍の野口教授は白い巨頭ばりの悪役ぶりででも本当にいそう。目が怖い。医龍はドラマは見ていないけど原作の方が面白いかもしれない。ちなみに物語の進行はとっても遅いんで11巻一気読みのほうがいいかもしれない。
チーム医龍は伊集院も含めて切ってるときはカッコいいね。

もやしもんの樹教授は何か裏がありそうだけど良い裏か悪い裏かもわからない。というかそんなことどうでもいいかのようなストーリー展開の緩さ遅さです。寄り道の多さが面白い。最初は農大物語だったタイトルが3話でもやしもんに変わり、あーるのような緩めの学園物でありで、主人公は影が薄い。あ、ちなみに樹教授は主人公じゃありません。
濃いのは菌の話で樹教授が菌のことを話すとコマの5分の4がせりふになってます。面白いです。CGと実写でドラマ化しないかな。

もやしもんで出てくる日本酒がネットで売っているそうで。龍神丸はうまそうだな。
http://www.kinosake.jp/kamosuzo.html

ジブリの色彩設計に惹かれる

  • Posted by: まさひこ
  • 2006年6月13日 20:04
  • 書評

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アニメーションの色職人

「風の谷のナウシカ」263色、「天空の城ラピュタ」381色、「となりのトトロ」308色、「火垂の墓」304色、「魔女の宅急便」462色、「おもひでぽろぽろ」370色、「紅の豚」476色、「平成狸合戦ぽんぽこ」502色、「耳をすませば」427色「もののけ姫」546色、「千と千尋」1000色以上(フルデジタル彩色)
「彩色」「色トレス」「色指定」「色彩設計」
北 野: 「保田さんに関しては、一般的には色を足せば足すほど黒に近くなる、というように足し算しながら色を作っているけど、彼女は赤色を抜くことで青色を出す、というように引き算で色を作っていましたね。千何百という色をすべて見分ける"天才"、すごいと思ったね」。

2000色くらいが頭の中に入っているとか。

保田さんはモノクロでも12色使用したとか。

保 田:「何色の洋服にするかというのは最後の問題。初めに、この人はどういう性格なのか――強いのか、やさしいのか。それを決めてから色が決まります。例えば不思議の町の湯屋で働くカエル男は、もともとは人間なので肌は青系のグリーンでなく、人間の肌を感じさせるあたたかみのあるグリーンを使いました」ときめ細かい。
 影の中にも色はある、と話す。「私たちは血の通った人間を描こうとしてきました。機械的に影をつけるのでなく、ある主体をもった影として描きたい」

読めばすごさが分かる1冊。職人の体験は読んでてわくわくするものがある。

フォーエバー・ヤン―ミュージック・ミーム1

  • Posted by: まさひこ
  • 2006年5月29日 21:55
  • Music | 書評

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フォーエバー・ヤン―ミュージック・ミーム1

 ヤン富田が過去様々な雑誌でかたった記事や電子音楽の歴史やスティールパン音楽のアーカイヴは一つ一つが発見で読んでいて楽しい。多くはかつて読んだ記事でもあるが、それでも新たな発見はあるものです。

 そして、あまり語られることのないヤン富田という人物が本人や身近な人たちの言葉で語られていて非常に興味深いし、読んでいても面白い。

 本の中のヤン富田は非常に饒舌だし頑固で熱い人でした。そして、音楽からも分かるように人を喜ばせるために何かを考えているキュートな人でした。


「僕は信じています。実践的に明らかにしていくべきだと僕は信じております。」

 という「フォーエバー・ヤン」という曲での言葉のように実践的にやってきた人の言葉は非常に力強いものがあります。

 ヤン富田という人がますますかっこよく感じる一冊です。

なるほど君と町田康告白

  • Posted by: まさひこ
  • 2006年3月13日 20:50
  • 書評

逆転裁判
逆転裁判
告白
告白

最近、DVDを借りて新作の映画を色々見たけど、どれもいまいち。

映画より面白いのは逆転裁判で、これDSのソフトです。
というよりゲームボーイアドバンスから移植されたんだけど。裁判でうその証言をつくと言うゲームだけど、推理が面白いと言うより無駄話やら無駄な突込みやら、トノサマンやら個性的なキャラが多くってやっていくうちに連続物のようにはまっていく。
て、いま逆転裁判2をやっています。

で、今日から読み始めたのが町田康「告白」。町田康が時代物のような河内十人斬りを題材に取り上げてるのにはびっくりしたが、百姓の姿をした現代小説だ。
昔も今とそれほど変わっていないんじゃないかと思える内容。
内向的で思慮深いけども言葉に出来ない不器用な子が鬱屈と反抗を抱く中で望んでもいない犯罪を次々犯していった過程を書いたと書けば確かに町田康の小説っぽいともいえるかな。
といっても町田康の小説をそんなに読んだわけではないので詳しくはないのだけども。
題材の中身は知らなかったので結構面白くって三分の一くらい読む。

いわいさんちへようこそ!

  • Posted by: まさひこ
  • 2006年2月21日 21:03
  • 書評

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メディアアーティストというと分かりにくいかな。ウゴウゴルーガとかエレクトロプランクトンを作られた方。その人が我が娘のために作った手作りおもちゃのフォトエッセー。

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これがとても楽しい。見ていると作りたくなる。
この手の本にある工作本みたいな堅苦しさ難しさはない。エッセー集のような薄っぺら感もない。写真にある手作りおもちゃとロカちゃんのかわいさと色々想像を掻き立てられる感じが読んでて楽しい気持ちにさせてくれる。

友達に1冊贈りました。

「いわいさんちへようこそ!」はこちら

Web Designing(ウェブデザイニング)

  • Posted by: まさひこ
  • 2006年1月10日 11:16
  • 書評

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RSSとかCSSとかについても語られているのですが、それ以外が面白い稀有な雑誌です。

webの製作者たるもの世の中のデジタルメディアの面白いものは全て知っておくべきという視点なのかアート、テクノロジーもセンスのいいものが集まっています。

RSSなどの技術の紹介も単に構文だけ書かれているのではなく初心者にやってみたいと思わせる記事になっています。

近所の書店ではどこも扱っておらずVILLAGE VANGUARDで見つけて買ったのですがもっと早く気づいていればよかった。この雑誌はwebを中心に今のデジタルメディア全体を伝えてくれるいい雑誌だと思います。

草間弥生永遠の現在

  • Posted by: まさひこ
  • 2006年1月 7日 13:04
  • 書評

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草間弥生永遠の現在


 草間さんの世界を知りたいなら、個展を見に行くのが一番です。やはり画集では細かい質感は知りえません。
 特に水玉強迫とか天国の梯子や水上の蛍などのようなインスタレーションの作品はその場にいることで分かりえますし。
 絵画作品などにしても無限の網の白い絵の具が隆起していることは分かりません。
 森美術館であったハーイ、コンニチワ!のインスタレーションは干草の匂いが強烈に脳裏に残るものだったとは個展を見ていない人はこの画集からでは分からないでしょう。
 しかし、一度でも個展に足を運んだ人ならこの本を見て全ての思い出が脳裏によみがえるでしょう。宇宙の心という巨大なミラーボールがコキコキと音を出しながらゆったりと回転する空間や、自己消滅などの赤のドットの作品における血の感覚や。
 そして今だ一度も見に行っていない人にとっても最高の画集になることでしょう。あの、「永遠の現在」というボリュームたっぷりの「草間弥生展」の感覚を取り戻させるほどの沢山の作品がこの画集に載っています。そしてドットや網の作品は画集で見てもやはり強迫的で吸い込まれそうで素敵です。
 これを見た人はきっと本物を見たくなるでしょう。

電子音楽in JAPAN

  • Posted by: まさひこ
  • 2004年12月31日 13:26
  • 書評

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電子音楽in JAPAN

本の構成は、YMOのための電子音楽の系譜という構成ではあるが、むしろ面白いのはYMOの部分よりも系譜の部分であります。
 ちょうど明日05年の50年前、55年にNHK電子音楽スタジオで生まれた電子音楽。まるで計算式で求めるかのような黎明の音楽にマッドサイエンティストのような魅力を感じます。
 電子音楽の始まりというのはクラシックというヨーロッパの格式と伝統の音楽の終着の果てであったことはものすごく魅力的でした。むしろ洗練の行き着いた先というのが電子音楽の始まりだったのでしょう。まるで試験管を扱うようなサイン波の抽出と合成の現場がインタビューから浮かび上がります。
 そして、ミュージックコンクレートといわれる今のMIDIやテープコラージュに繋がるようなもうひとつの電子音楽の歴史が未来派といわれるアバンギャルドにも繋がる20世紀の現代美術の潮流に繋がることに気づく時とても魅力を感じました。
 洗練とアバンギャルド、この二つの流れが合わさったのが55年のNHK電子音楽スタジオでありそれが日本の電子音楽の始まりだったのではないのでしょうか。
 この本は個人個人に視点を当てていて各章が進んでいくため非常に読みやすいです。
 そして、個人個人の物語としても進んでいくため、ひとつの時代が融合と反発を経て変化していっているのが面白い。やはりそれは洗練とアバンギャルドという相容れない精神が近くにいたからだからだろうか。それは非常に緊迫感を与えこの電子音楽の物語を非常に面白いものにしていました。

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